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2002年7月16日
1チップマイコンPICの勉強会
〜アーキテクチャの理解からロボットランサーの設計製作まで〜
by 舞鶴技術研究会 情報システム部門「ものづくりプロジェクト:PIC&AVRによる1チップマイコン応用技術」
付録B:PIC書き込み器について
情報システム分科会幹事 舞鶴工業高等専門学校 電子制御工学科 町田秀和
連絡先 E-mail machida@maizuru-ct.ac.jp 電話 0773-62-8957
assisted by the 舞鶴工業高等専門学校 電子制御研究会同好会
テキスト CQ出版社、トランジスタ技術別冊、ECB No.4 PICマイコンを使おう
目次
本文
B. PIC書き込み器について
PICのプログラムをMPLAB等でアセンブル/コンパイルして、シミュレータで
動作確認できれば、PICマイコン自体にプログラムを書きこまねばなりません。
そのようなROMや1チップマイコンに書き込むための装置は一般に(ROM)ライタ
と呼ばれ、書き込むことを「焼く」と言います。
【例】トレースカーのプログラムをPIC16F84に焼いといてや
ライタには、専用器もありますがどうしても数万円はします。
あるいは秋月電子通商のライタ・キットもあります。
またライタを自作することも可能です。その情報については、
畑亮次、眞柄賢一、桂延裕:PIC Writerの紹介、舞鶴高専情報科学センター年報,No.30,Mar,2002,p188-195
このライタは、JDM Programmerと呼ばれる物で、
特徴として「シリアルポートからの書き込み」、
「シリアルポートから電源が供給されるので外部電源が不用」などがある。
またこの記事中にはライタのプリント基板(PCB)パターン(というよりNCフライスで加工するデータ)
が紹介されており、PCBをエッチング加工するより機械加工することもできることが述べられている。
なお右の写真は、S研メンバが自作したPICライタの一例である。
ここでは、町田が昨年度(2001年度)末に購入した、専用ライタについて紹介する。
このライタは、Xeltex社のSUPERPRO/Z
という機種で、ROMだけでなくPLD(GAL)や1チップマイコンまで
幅広く対応している。
左の写真が全体構成です。パソコンとはプリンタポートを介して接続します。
電源は外部からACアダプタで供給します。
よけいな独り言ですが、このようなマイコン開発用のハソコンには、シリアルおよび
パレルポートが必須です。これらにはライタの他、ライセンス・キー(コピー・ガード)
を接続することもあります。最近のノートパソコンはI/FはUSBだけで面食らいます。
USB-シルアル/パラレル変換器もありますがそれで使えるかどうかと言うのは、
あまり情報がありません。(そなたか知りませんか?)
左の写真はライタのアップです。かなり軽量コンパクトです。
左の写真はライタのレバー付ソケット(テキスツール)です。
レバーを起こしてICを挿入し、レバーを倒して固定します。
下の画面がライタの操作画面です。基本的な操作は以下のとおりです。
- デバイスを選択する。(Microchip PIC16F84)
- 消去(Erase)
- 消去チェック(Erase check)
- ファイル読みこみ(TRACE.HEXファイル、インテルフォーマット)
- 書き込み(Programming)
- 照合(Verify)
書き込み(Programming)自体は数秒で終了します。