平成11年(1999年)度
Windows環境におけるPLLモータ制御器ワークベンチの開発
研究者  前川忠昭、森本亮太
指導教官  町田 秀和

 本研究では、Windowsパソコン上でPLLモータ制御器を「シミュレーション」する ワークベンチを開発した。ワークベンチとは、制御器の構造やパタメータ、および モータの仕様を変更した場合の振る舞いを調べられる「仮想の」試験台を意味している。
  1. PLL,FPGA,Visual C++について、ゼミや開発を行い理解を深められた。
  2. PLLモータ制御器は、DVDドライブなどの駆動に幅広く用いられている。 その特徴は、「PLL(位相同期制御系)」であるので完全に周波数および位相が、 基準となる水晶発振器入力に一致することである(クオーツ・ロック)
  3. このワークベンチでは、小規模(1チップのIC)で実現できる PLL/PWMモータ制御器をシミュレーション対象にしている。
  4. 開発ツールは「Visual C++ 6.0」である。
  5. クロックタイム・ベースシミュレションにより、過渡応答を完全に再現できる。
  6. 以下の多くの知見を得られて大変有意義であった。
    1. プルイン振動などPLL特有の振る舞いを再現できる、
    2. 量子化誤差の発生状況を観測できる。
    3. 積分分解能の不足によるリップルの発生と、その対策の効果を確認できる。
    4. その他

機械学会関西学生卒業研究発表会(立命館大学(草津市))で発表、舞鶴高専学内学生表彰