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平成15年(2003年)度
DSP/FPGAによるリアルタイム音声処理に関する研究
Real-Time DSP/FPGA Sound Processing
研究者 植中敬二(Keiji Uenaka),土田憲生(Norio Tsuchida)
指導教官 町田 秀和
プレゼンテーション
サンプル音声あり
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本研究の目的は、DSPおよびFPGAを用いてリアルタイム音声信号処理を
実現することです。本年度の目標は、Texas Instrument社のDSP評価ボード
「C6711DSK」を用いて「心地よい」効果を意識したリアルタイム信号処理を
行うことに置いた。
以下の多くの成果と知見を得られて大変有意義であった。
- チャープ信号をExcelで生成し音声化して、周波数スイープ/音量スイープの
パラメータによる、どのような心理的な感覚が得られるかを試した。(クジラの鳴き声
などを意識した)
- DSP,CCS,ディジタルシステム実現について、ゼミや開発を行い理解を深められた。
- Texas Instrument社のDSP統合環境CCS(Code Compser Studio)によって、
C言語による信号処理プログラミングを、一通り行う技術を身に付けた。
- Texas Instrument社のDSP評価ボード(C6711DSK)を用いて、
ジステムを実現し、開発したプログラムを評価できた。
- 基本的な信号処理アルゴリズム(フィルタリング、ピッチ/速度変換、フランジャ、リバーブ/エコー)
を実現し、これらを組み合わて、「心地よい」心理的な効果を得られる見通しを得られた。
- 「1/f揺らぎ」を始め、音楽(音声)に対する心理的効果について、文献調査を行った。
このテーマの最終的な目的は、
- DSPのソフトウェアの柔軟性と、FPGAのハードウェアの再構築性を
生かした柔軟なリアルタイム音声信号処理の実現
- MATLAB/Simulinkから、TIのDSP、ALTERAのFPGA(Stratix:DSP-Bulider)、による
システムをグラフィカルに設計/実装する。
- ビットレート変換や広帯域補間などの最新のディジタル信号処理の評価
- 「1/f揺らぎ」などの「心地よさ」を感じられる音声信号処理の追及(心理的アプローチも含む)
予算および時間的な制約で、まだ前途は長いが、着実にDSPの使いこなしを
マスターでき、基本的な信号処理アルゴリズムを実現できたので、今後は、
懸案のFPGAの連携を目指して研究をすすめて行きたい。