平成元年(1989年)度

画像処理を用いた角度測定システムの試作

研究者名:安田茂、服部徹

指導教官:町田秀和

緒言

古くから、海洋航海で星の高度、島などの二物間の角度を計測するために用いられる測角器として、 六分儀が用いられている。六分儀は、構造や取り扱いが簡単な割には精度が良いということで今もなおよく使用されている。
本卒業研究では、現代的な角度測定システムとして、角度計測に六分儀を使用し、電動式で離れた場所から操作でき、また画像処理の技法を用いることにより正確な角度を計測できるシステムを目標として試作した。
 そのために、六分儀の動鏡の回転駆動に電動ボリュームを用いて、パソコンでのソフトウェアサーボ制御を行えるようにした。さらに、ビデオカメラを用いて、六分儀の計測画像を入力し、パソコン用の画像入出力ボードに取り込んで、画像処理を行うこととした。そして、パソコン上でこのシステムを総合管理するソフトウェアを作成し、計測した角度をもとに高度、距離なども求めることができるようにした。
 そして五老ガ岳頂上で行ったロケの結果、青葉山までの距離や高度、角度がかなり正確に測定 できることが確かめられた。
結言

本研究では、古くから、海洋航海で星の高度、島などの二物間の角度を計測するために用いられる測角器として用いられている六分儀を、現代的な角度測定システムとして構成することを目標とした。
 そこで、電動式で離れた場所から操作でき、また画像処理の技法を用いることにより正確な角度を計測できる構成を考案した。
 そのために、六分儀の動鏡の回転駆動に電動ボリュームを用いて、パソコンでのソフトウェアサーボ制御を行えるようにした。さらに、ビデオカメラを用いて、六分儀の計測画像を入力し、パソコン用の画像入出力ボードに取り込んで、画像処理を行うこととした。そして、パソコン上でこのシステムを総合管理するソフトウェアを作成し、計測した角度をもとに高度、距離なども求めることができるようにした。
 そして五老ガ岳頂上で行ったロケの結果、青葉山までの距離や高度、角度がかなり正確に測定できることが確かめられた。
 今後の課題としては、より高精度な回転機構、より高分解能な角度計測機構を実現することがある。さらに、この六分儀を大型化して測距儀の機能を持たせることも考えられる。

 最後にビデオカメラを貸していただいた、電気工学科山根助手に感謝致します。