平成2年(1990年)度
「画像処理を用いた測距儀の試作」

研究者名:岡野善之・才野篤

指導教官:町田秀和

要旨

 本卒業研究で行った画像処理を用いた測距儀システムの試作では、精密な距離測定を第一の目標とするシステムの構築を目的とした。
 試作測距儀システムは、六分儀と呼ばれる航海用角測器の原理を利用した2重像式視距装置を基本に現代的な改良を施した。性能向上を計る手段としては、画像処理やステッピングモ−タの駆動制御について研究を行った。
 本測距儀システムは次の4点を中心にして設計、製作を行った。
(1)試作測距儀(ギヤボックス,静鏡,動鏡,フレ−ム)
(2)ハ−ドウェア(ステッピングモ−タ制御回路)
(3)ソフトウェア(コントロ−ルプログラム)
(4)画像処理システム
 完成したシステムは、パソコンによるリモートコントロールや画像処理の併用によって、2重像式視距装置を原理としているものの、便利で正確な距離測定システムにすることに成功した。本測距儀システムで、校舎内の廊下、海岸の砂浜などで実際に距離測定を行った結果、3〜4%の誤差で距離を測定することができた。しかしながら、本測距儀システムは試作段階であり、各部品の正確な組立や軽量化などの改良の余地がある。 ついては後にこのシステムを改良してくれる者がでる事を期待している。
 最後に、卒研を指導して下さった町田教官、画像処理装置を提供して下さった、潟Iムロンの方々に厚く御礼申し上げます。