研究者 西村 英則
指導教官 町田 秀和
結言
我々は、様々な事象が複雑に影響し合う4WSシミュレーションのシミュレータを実現するために、オブジェクト指向という概念を用いてこれを構築した。これに当たっては、オブジェクト指向型のプログラミング言語であるC++を使用し、試行錯誤による処理が行える環境を実現した。
本研究では、物理的な対象をオブジェクトとして捉え、それらの間のメッセージ伝達ネットワークを考えた。
4WS車両の運動の基本的な処理を実現し、さらに速度、横方向速度、ヨーレートやハンドリングの変化といった外的要因による状態の変化を表現する環境を構築した。
これらの実現においては、ハンドリングパターンや状態データなどをオブジェクトとしてとらえることで、より現実に近い形でシミュレータを記述することができた。
オブジェクト指向言語C++を使用することによって、複雑な相互関係をもつシミュレータの内部構成をスマートに表すことができた。
このシミュレータは、4WS車両が実際にどの様に軌道するのかがグラフィックスにより確かめられることで4WS車両の基本設計、あるいは運動を理解する上で大きな助けとなるだろう。