平成6年(1994年)度

ニューラルネットを用いた
ロボットアームの運動軌跡生成

研究者  川岸 幸一 、小畑 直彦

指導教官  町田 秀和

緒言

 我々はニューラルネットワークの一つであるホップフィールド型ネットワークをロボットアームの運動軌跡生成に適用することを研究した。そして、各関節座標をユニットとすることにより、軌跡が生成できる事をシミュレーションで確認した。またこの場合、各ユニットにベル型の時定数を与えると、 ロボットアーム先端の速度変化を滑らかなベル型形状に実現する事ができる。
 次に、このような随意運動制御に適するようなロボットアームを設計製作した。これは、重量部品を下部に集中し慣性モーメントを小くしてあり、滑らかな比例サーボが行いえることを検討した。
結言

 我々は、ロボットアームの運動軌跡をニューラルネットワークによって生成することを目的として、 研究を進めた。そして、ホップフィールド型ニューラルネットワークの各ユニットを関節座標 に対応させて、軌跡生成が行なえる事をコンピュータプログラムによって確認した。
 次に、このような随意運動制御に適するようなロボットアームを設計製作し、なめらかな 比例サーボが行なえる事をシミュレーションおよび実験により確認した。
 なお、このロボットアームは、2関節だが少しの改良を加える事によって第一関節は360度、 第二関節は約230度の可動範囲を持たせることができ、将来的には3関節に発展することも 可能であるので、ニューラルネットワークで生成した軌跡を追従させることを今後の課題とする。