平成8年(1996年)度
ニューラルネットによるマニピュレータの軌跡生成
研究者 芦田知之、松田和貴
指導教官 町田秀和
緒言
ホップフィールド型ニューラルネットを用いたマニピュレータの運動軌跡の生成は
、各関節座標をNU(ニューラルユニット)とすることで達成できる。
しかし、ニューラルネットの時定数を時変としないと滑らかなベル型の速度形状は得られない。
そこで本研究では、時定数を一定とした軌跡生成結果に基づいて、
滑らかなベル型の速度形状の軌跡生成を再度行なう場合の実現性について検討した。
次に、このような随意運動制御に適する3自由度スレーブアームと姿勢入力できる
マスタアームを設計製作した。
結言
ニューラルネットを用いたロボットアームの運動軌跡生成を目的として研究を進めた。
特に、軌跡の実現可能な滑らかな速度形状を生成させる事を検討した。
これは、ニューラルネットの時定数の時変化関数のパラメータを、時変時定数の時間平均値が
一定時定数の場合と一致するように決定しなおすように、3回軌跡生成を行なうと、
十分マニピュレータの動作速度以下の軌跡が得られる事が確認できた。
また設計製作したマスタ=スレーブアームが、滑らかな比例サーボ制御が行えることを確認した。
今後は、本実験装置を用いて滑らかな軌跡のサーボ制御系全体を仕上げていく。