1.1 位相とは (XGA(1024x768フルスクリーン)以上の大きさでご覧ください。)
 まず高専1年生で習う三角関数sinを思い出してください。ここでは、次の2つの信号を 考えます。  それでは、下のグラフをご覧ください。左側のオシロスコープ横一画面分が1秒でsin波形が表示 されています。周波数と位相の意味が分かりますか? 右側の回転する棒はフェーザー(phaser:位相子)と呼ばれるもので、 この棒の水平軸からの高さがsinなわけです。
 よければ、スクロールしてグラフとその下側を読んでください(画面が乱れたらWebブラウザの 更新(リロード)を行ってください)。

それでは、いろいろ試してみましょう。
(グラフとその下側を読んでください、画面が乱れたらWebブラウザの更新(リロード)を行ってください)。


瞬時周波数と瞬時位相について

 さて、クルクルと回転するフェーザー(位相子)を見ていると、「別に2つの信号でなくても、 1つの信号だけでも回転しているのは分かる。」のに気づくと思います。すなわち、
といえるでしょう。これをそれぞれ、 瞬時位相(instantaneous phase)および 瞬時周波数(instantaneous frequency) と言います。もうお気づきでしょうが、次の関係があります。
 これを理解するために、下のグラフを見てください。これは チャープ(Charp)信号といって、周波数が時間に 比例して増加する信号です。なお、画面の中央(0.5秒)で位相をステップ的に90度進めています。
ここで左のグラフの赤線が瞬時周波数であり 直線増加しており、 青線が瞬時位相であり 2次曲線的に増加 しているのが分かり、互いに微分/積分の関係 であることが良く分かります。

# このチャープ信号を用いるのには、あるシステムに入力し、その出力の振幅を見て
# 周波数応答を一目で把握したいという目的があります。

よければ、スクロールしてグラフとその下側を読んでください(画面が乱れたらWebブラウザの 更新(リロード)を行ってください)。


それでは試してみましょう(画面が乱れたらWebブラウザの更新(リロード)を行ってください)。 # ところで、実際に1つの信号から瞬時位相や瞬時周波数を直接計測できるものなのでしょうか?
# これは、できます。具体的には、複素信号として実部に原信号、虚部にそのHilbert変換信号を
# 格納した「解析信号」の位相角が瞬時位相、その時間微分が瞬時周波数になります。このことは、
# YAMAHAのFM音源に関連しています(実はHilbert変換は町田の修士論文のテーマでした :-)。

それでは、いよいよ次にPLLの基本動作を見てみましょう。
<<BACK    NEXT>>